SIMロックを自分で解除するには?簡単に解除する方法や注意点についても解説

スマホのキャリアを変更するときには、SIMロックが解除されていないと乗り換え後に端末が利用できない可能性があります。
またSIMロックを解除してからスマホを売却すると、買取金額が数千円アップする可能性も。
SIMロックは自分で解除できるので、「少しでも高くスマホを買い取ってもらいたい」と考えている方は、SIMロックを解除してから売りに出しましょう。
この記事では、現在利用している端末のSIMロック状態を確認する方法や、自分で簡単にSIMロックを解除する方法を紹介します。
- SIMロック解除とは何か
- 利用端末のSIMロック状態を確認する方法
- 自分でSIMロックを解除する方法
- SIMロックを解除するときの注意点
SIMロック解除とは?SIMロック解除の必要性について
SIMロック解除という言葉はよく耳にするけど、「そもそもSIMカードって何?」「SIMロックはどんなときに必要?」と疑問に思う方もいるでしょう。
SIMカードとは、スマートフォンの内部にセットされている小さなICカードのことをさします。
SIMロックとは、契約した通信キャリアのSIMカードだけしか利用できないように、ロックがかけられている状態です。
現在利用中のスマホにSIMロックがかかっていると、別の通信キャリアへ乗り換えて新しいSIMカードを差し込んでも、新しく契約したキャリアの通信サービスが利用できない可能性があります。
SIMロックは機種や契約状況などの一定条件を満たせば、自分で解除が可能です。
SIMロックの解除が必要になるケースと不要なケースは以下のとおりです。
2015年〜2021年9月までに購入したスマホで、別のキャリアに乗り換える場合
・SIMフリー端末を購入して利用している場合 ・契約中の会社と同じ回線を使用した格安SIMに乗り換える場合 (例:docomoで購入したスマホから、docomo回線を使用したMVNOへの乗り換える場合は、SIMロック解除なしで利用できる)
利用端末のSIMロック状態を確認する方法
現在利用している端末のSIMロック状態は、設定メニューから簡単に確認できます。
ただし、利用している機種によっては設定メニューから分からないケースもあるので、確認できない場合は、購入した店舗やサポートセンターに問い合わせてみてください。
ここでは、iPhoneとAndroidのSIMロック状態を確認する方法を紹介します。
iPhoneのSIMロック状態を確認する場合
- ホーム画面で「設定」をタップ
- 「一般」をタップ
- 「情報」をタップ
- 「SIMロック」に「SIMロックなし」が表示されているかを確認する
「SIMロックなし」の表示がない場合は、契約中の通信事業者に問い合わせてください。
またiOS 13以前のiPhoneの場合も、契約中の通信事業者に問い合わせをして、通信事業者のシステムでロック解除が適用されているかの確認が必要になります。
AndroidのSIMロック状態を確認する場合
AndroidのSIMロックを確認する方法は、機種によって異なります。
まずは、以下の手順を試して確認できない場合には、キャリアに直接問い合わせてみましょう。
- ホーム画面で「設定」をタップ
- デバイス情報(端末情報)をタップ
- SIMステータスを選ぶ
- SIMステータスに「許可」が表示されていれば、SIMロックが解除されている状態(「未許可」の表示なら解除が必要)
SIMロックを簡単に解除する方法は2つ
SIMロックを解除する方法はキャリアごとに違いはありますが、主に「店頭やショップで行う」「自分で解除する」の2パターンです。
ただし、店頭でSIMロック解除してもらう場合は対面での手続きとなり、手数料がかかってしまう可能性があります。
自分で解除する場合は、オンラインより手数料無料で手続きが可能です。
ここでは、「自分でSIMロックを解除する方法」と「店頭やショップでSIMロックを解除してもらう方法」について、詳しく解説していきます。
自分でSIMロックを解除する
SIMロックを自分で解除するときには、契約中の通信会社のホームページから手続きを進めます。
手続きには端末の製造番号(IMEI番号)が必要になるので、以下の手順で事前に確認して、番号を控えておきましょう。
iPhoneの場合:設定→一般→情報→IMEI(15ケタの製造番号)
※「IMEI」と「IMEI2」が表示されている場合は「IMEI」
「IMEI1」と「IMEI2」が表示されている場合は「IMEI1」の番号を確認してください。
Androidの場合:設定→端末情報(デバイス情報)→IMEI(15ケタの製造番号)
上記の手順で確認できない場合は、電話アプリの番号入力画面で「*#06#」を入力するとIMEI番号が確認できます。

IMEI番号がわかったら、SIMロックの解除手続きを進めていきましょう。
ここでは、「docomo」「au」「ソフトバンク」の解除手順をご紹介します。
通信会社によってSIMロック解除の条件や手順が異なるので、契約中のキャリアの方法をよく確認してください。
docomoのSIMロック解除手順

docomのSIMロックを解除できるのは、以下の条件に当てはまっている端末となります。
- 2015年5月以降に発売されたSIMロック除外対象機種であること
SIMロック解除対象機種一覧はこちら - 分割払いで購入した場合は、機種購入日から100日以上が経過していること
※一括購入の場合は即日でSIMロックの解除が可能 - 月額料をクレジットカード払いに設定していること
- 残債をすべて清算していること
- My docomoにログインして、お手続き(お申込み・解約)をクリック
- カテゴリから「解約・その他」を選択
- 項目「SIMロック解除」の「もっとみる」を選択
- 「お手続きする」ボタンをクリック
- 注意・確認事項の「次へ」を選択
- セキュリティコードを入力してログインする
- IMEI番号を入力
- SIMロック解除の注意事項を確認して「SIMロック解除を申し込む」にチェックを入れる
- 受付確認メールの送信先を選択する
- 手続き内容を確認して間違いなければ「手続きを完了する」ボタンをクリック
- SIMロック解除完了
auのSIMロック解除手順
auの端末でSIMロックを解除できるのは、以下に当てはまっているスマートフォンです。
- 2015年4月23日以降に発売されたSIMロック除外対象機種であること
SIMロック解除対象機種一覧はこちら - ネットワーク利用制限や、おまかせロックなどの各種ロックがかかっていないこと
- 分割払いで購入した場合は、機種購入日から100日以上が経過していること
※一括購入の場合は即日でSIMロックの解除が可能 - 利用料金を滞納していないこと
- My auにログインして、画面左上の「≡」からサポートを選択
- カテゴリから「操作・設定(機種・データ移行・メール設定など)」を選択
- 「SIMロック解除」を選択
- 「SIMロック解除のお手続き」をクリック
- 「SIMロック解除のお手続き(My au)」をクリック
- 「auで購入した端末」「その他の端末」の該当する方にIMEI番号を入力
- 解除理由と連絡先のメールアドレスを入力
- SIMロック解除完了
iPhoneの場合は上記手続きで完了となりますが、利用している端末がAndroidの場合は、SIMロック解除後に利用設定を行わないと他社回線が利用できません。
Android端末の方は、SIMロック解除後に以下の利用設定を必ず行いましょう。
- SIMロックを解除した端末に他社SIMカードを挿入する
- 電源を入れてWi-Fiに接続
- 「設定」を開く
- 「端末情報」をタップ
- 「SIMカードの状態」を選択
- 「SIMカードの状態を更新」をタップ
- 設定ファイルダウンロード後に再起動
- 設定完了
ソフトバンクのSIMロック解除手順
ソフトバンクの場合でSIMロックを解除できるのは、以下に当てはまる端末です。
- 契約者本人であること。
※ネットオークションや譲り受けた端末は不可 - 2015年以降に発売されたSIMロック除外対象機種であること。
- 分割払いで購入した場合は、機種購入日から100日以上が経過していること。
※一括購入の場合は即日でSIMロックの解除が可能 - ネットワーク利用制限や、おまかせロックなどの各種ロックがかかっていないこと。
- 利用料金を滞納していないこと
- My Softbankにログインする
- 右上「メニュー」をクリック
- 「契約・オプション管理」を選択
- 「オプション」を選択
- 「SIMロック解除対象機種の手続き」をクリック
- IMEI番号を入力して「次へ」を選択
- 手続き内容を確認して「解除手続きする」をクリック
- SIMロック解除完了
Androidスマホの場合は、SIMロックを解除した後に「解除コード」を入力する必要があります。
解除コードは、手続き完了後の画面に表示されるので、忘れないようにメモまたはコピーしておきましょう。
SIMロック解除が完了しているか心配な方は「157」に電話してみると、解除できているかの確認ができます。
店頭やショップでSIMロックを解除してもらう
SIMロックの解除は店頭やショップまで足を運んで、対面で手続きしてもらう方法もあります。
店頭でSIMロックを解除してもらう場合は、契約中のスマホを店頭に持参して、スタッフに依頼すればOK。
SIMロック解除の手続きには本人確認が必要になるので、運転免許証やマイナンバーカードを持参していきましょう。
また、キャリアによっては店頭でSIMロック解除してもらうときに、手数料がかかる場合があります。
「docomo」「au」「ソフトバンク」でのSIMロック解除手続きで必要になるものや、事務手数料をまとめたので、以下をご確認ください。
キャリア | SIMロック解除手続きで必要なもの |
---|---|
docomo | ・SIMロック解除したい端末 ・本人確認書類 ・アカウント/ID、パスワード ・事務手数料無料 |
au | ・SIMロック解除したい端末 ・本人確認書類 ・事務手数料3,300円 |
ソフトバンク | ・SIMロック解除したい端末 ・本人確認書類 ・事務手数料 3,300円 |
自分でSIMロックを解除するメリットは?
SIMロックを解除するメリットは、主に以下の5つです。
- スマホ売却時の査定額がアップする
- 他社の回線に自由に乗り換えできる
- 1台のスマホで2つの回線を使い分けできる
- 使わなくなったスマホを家族や友人に活用してもらえる
- 海外でも自分のスマホが問題なく使える
ここでは、SIMロックを解除するメリットについて、詳しく解説していきます。
h3:スマホ売却時の査定額がアップする
SIMロックがかかっているスマホは、利用できる通信会社に制限がかかっている状態で、解除するためには本人確認が必要になる場合があります。
SIMロックがかかった状態でスマホを売却すると、減額の対象になることや、買い取ってもらえない可能性もあるので注意が必要です。
逆にSIMロック解除済みのスマホは、他の通信会社のSIMカードも問題なく使用できるため、買い取り金額がアップする可能性が高くなります。
今使用しているスマホを売却して、新しいスマホを購入したいと考えている方は、事前にSIMロックを解除しておいて損はないでしょう。
他社の回線に自由に乗り換えできる
SIMロックを解除するメリットの2つ目は、他社の回線が自由に使えるようになることです。
SIMロックがかかっている状態のスマホは、契約している通信事業者のSIMカードしか利用できません。
しかし、SIMロックを解除すれば、他社の回線に乗り換えても、今まで使用していたスマホで電話番号を変えずに利用できます。
他社の回線が自由に利用可能となり、選択できる電話会社の幅がぐんと広がり、プランの見直しも気軽にできるようになります。
MVNO(仮想移動体通信事業者)が提供している格安SIMに乗り換えれば、現在の利用料金が大幅に安く抑えられて、家計の節約にもつながるでしょう。
1台のスマホで2つの回線を使い分けできる
SIMロックを解除すると「デュアルSIM」を活用して、2つの回線を1台のスマホで使い分けできます。
「デュアルSIM」とは、1台のスマホに2枚のSIMカードを装着して、通信を使い分けて利用する機能のこと。
違う電話会社のSIMカードを2枚セットすれば、電話番号が2つ持てます。
仕事とプライベートで使い分けたり、通話用とデータ通信用で使い分けたり、通信トラブルで回線が使えない場合の備えとしても活用できて便利です。
使わなくなったスマホを家族や友人に活用してもらえる
SIMロックがかかった状態のスマホを家族や友人にゆずる場合、相手の携帯電話会社が違うとSIMカードを挿入しても利用できません。
しかし、SIMロックが解除されているスマホであれば携帯電話会社を気にすることなく、違う回線の利用が可能です。
使わなくなったスマホを家族や友人にゆずりたいと考えている方は、あらかじめSIMロックの解除を行い、「SIMフリー」になった状態のスマホを活用してもらいましょう。
海外でも自分のスマホが問題なく使える
SIMロックが解除されているスマホは、海外で販売・レンタルしているSIMカードでも対応周波数などの条件が合えば問題なく利用できます。
一方、SIMロックがかかった状態のスマホは、海外のSIMカードを挿入しても利用できません。
海外で現在使用しているスマホを使うときには、SIMフリーの状態で現地対応のSIMカードを差し込むことで、そのままの利用が可能です。
海外のSIMカードは、空港や駅に設置されている自販機、スーパーマーケットなどで購入できます。
また日本の大手ECサイトでも、手軽に購入が可能です。
近々海外に行く予定のある方は、事前にSIMロックを解除しておきましょう。
SIMロックの解除にはデメリットもある
SIMロックを解除することでのメリットはたくさんありますが、デメリットや注意点もいくつかあります。
SIMロックを解除することで発生するデメリットは、主に以下の2つです。
- 店頭やショップに持ち込むと手数料が発生するケースがある
- トラブル発生時に携帯会社のサポートが受けられない
ここでは、SIMロックを解除するデメリットについて、詳しく解説していきます。
店頭やショップに持ち込むと手数料が発生するケースがある
通信会社の公式サイトから自分でSIMロックを解除するときには、手数料はかかりません。
しかし、店頭やショップに持ち込んでスタッフに対応してもらうと、3,000円ほどの手数料が発生する場合があります。
SIMロックの解除は一定条件を満たしていれば、各キャリアのマイページから手軽に手続きが可能です。
SIMロックの解除にお金をかけたくない方や店頭まで行く時間のない方は、自分でSIMロックを解除する方法がおすすめです。
トラブル発生時に携帯会社のサポートが受けられない
SIMロックを解除すると、他社のSIMカードを差し込んで認識されなかったときや通話できなかったときに、スマホを購入した携帯電話会社でのサポートが受けられません。
新しいSIMカード挿入後に起こった不具合は、新しく契約したキャリアに相談してください。
自分でSIMロックを解除するときに押さえておきたいポイント
自分でSIMロックを解除するときに押さえておきたいポイントは、以下の3つです。
- SIMロック解除が必要かを事前に確認しておく
- 乗り換えの場合は対応周波数帯(バンド)に注意
- 各キャリアのSIMロック解除条件を確認する
「新しいSIMカードを挿入したのに利用できない」といった事態に陥らないためにも、事前に注意点をしっかり確認しておきましょう。
SIMロック解除が必要かを事前に確認しておく
SIMロックを解除すると他社の回線が利用できるようになりますが、解除が必要ない場合もあります。
端末を購入した携帯電話会社と、同じ回線を使用している格安SIMに乗り換えるケースでは、SIMロックを解除する必要はありません。
例えば、docomoのスマホから同じ回線を使用した「MVNO(仮想移動体通信事業者)」の格安SIMに乗り換える場合、SIMロックを解除しなくてもそのまま利用できます。
また、初めからSIMフリーの状態で販売されているスマホを使用している場合も、SIMロックを解除する必要はありません。
乗り換えの場合は対応周波数帯(バンド)に注意
スマートフォンや携帯電話では電波を使用して通信を行いますが、その電波は「周波数帯(バンド)」で区分されており、キャリアごとに対応周波数帯が異なります。
そのため、新たに契約する携帯電話会社の周波数帯と違う場合は、SIMロックを解除しても利用中の周波数帯が利用できません。
各キャリアの周波数帯は、携帯会社のホームページにて確認できます。
「新しいSIMカードを入れたけど利用できない」といった事態に陥らないためにも、利用しているスマホの周波数帯が、乗り換え先のキャリアの周波数帯に対応しているかを事前に確認しておきましょう。
各キャリアのSIMロック解除条件を確認する
自分でSIMロックを解除するには、一定の条件を満たしていないと手続きできません。
基本的には「ネットワーク利用制限中ではないこと」が条件となりますが、キャリアごとに細かくSIMロック解除条件が定められています。
各キャリアのSIMロック解除条件と対応機種を以下にまとめたので、事前にしっかり確認しておきましょう。
キャリア | 解除条件 | 対象機種 |
---|---|---|
docomo | ・分割払いの購入から100日以上が経過している ※一括購入の場合は即日で解除が可能・月額料をクレジットカード払いに設定している ・残債をすべて清算している | 2015年5月以降に発売されたSIMロック除外対象機種 |
au | ・分割払いの購入から100日以上が経過している ※一括購入の場合は即日で解除が可能・月額料をクレジットカード払いに設定している・残債をすべて清算している | 2015年4月23日以降に発売されたSIMロック除外対象機種 |
ソフトバンク | ・契約者本人 ※ネットオークションや譲り受けた端末は不可 ・分割払いの購入から100日以上が経過している ※一括購入の場合は即日で解除が可能 ・ネットワーク利用制限や、おまかせロックなどの各種ロックがかかっていない ・利用料金を滞納していない | 2015年以降に発売されたSIMロック除外対象機種 |
自分でSIMロックを解除するなら手数料無料のオンライン手続きがおすすめ
SIMロックの解除は、店頭やオンラインから手続きできます。
SIMロックを解除するなら、店舗まで足を運ばずに自分で対応できる、手数料の無料のオンライン手続きがおすすめ。
オンラインの手続きでは端末の製造番号(IMEI番号)が必要になるので、あらかじめメモしておくとスムーズに手続きを進められます。
SIMロックを解除することで違う回線が自由に利用できたり、買取価格が1,000円〜5,000円ほどアップしたりと、たくさんのメリットがあります。
特に「iPhone」は、SIMロックの解除で買取価格が上がる可能性が高い機種です。
「スマホを少しでも高く売りたい」と考えている方は、今回紹介した手順を参考に、自分でSIMロックを解除してから売りに出すことをおすすめします。